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私たちの大切な家族。いつか必ずくる別れ…。
私たちの何倍もの早さで時間が過ぎるちいさな家族。迎えたからには、送り出すまでが親の務め。残して先に逝くわけにはいかない。哀しくても辛くても見届けてあげなくては。
そのとき、一切後悔していない、やりきった。と言える人はどのくらいいるのでしょうか。
私は後悔だらけでした。
出逢いから別れまでの23年間。私なりに愛してきたし、介護も出来るだけのことはしたはず。それでも、「あのときもっとああしていれば。」「もっと早く気づいていたら。」「もっと好きなもの食べさせてあげていたらよかった。」
「…たら。」「…れば。」言い出したらキリがないし、きっと別の選択をしたとしても後悔したのでしょう。
愛猫ぷうを見送り2年9ヶ月。今でも動画を見るのは辛いし、ぷうのことを口に出すとすぐ涙が出てしまうけれど、こんな私でも私なりに感じ、みなさんに伝えたいことがあります。
あの子はきっと、あなたが幸せそうにしていることが1番嬉しい。
泣いたっていい、泣き疲れて新しい家族を迎えたっていい。あなたが幸せそうに笑っていたら、安心して眠れる。時々は遊びに来てくれるかもしれない。早く生まれ変わって来てくれるかもしれない。虹の橋のふもとで、再会できる日まで待っていてくれるかもしれない。
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お母が大好きなぷうちゃん。
1.15kgになるまで頑張ってくれたのは、お母が心配だったからでしょう?
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寝るときもごはんを食べるときも一緒に。腕枕も膝の上も大好き。毎日玄関でお出迎えしてくれました。
お留守番ばかりさせてごめんね。
外泊したこともありました。きっとぷうにとっては長い長い時間だったよね。
20歳で慢性腎不全と言われ、その頃から少しずつ軽くなっていきました。
考えたくないけれど、いつかその時がくるんだ…。この子がいなくなったら、私はどうやって生きていけばいいのだろう。
「ぷうお願い。長生きしてね。お母をひとりにしないでね。」
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出来ないことが増えました。高い所に登れなくなり、トイレに間に合わないことが増え、寝ていることが多くなりました。たくさんお水を飲んでも出ていってしまうため、脱水症状に。先生に相談し、自宅で点滴を始めました。
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「2kgをきったら覚悟した方がいい。」そう言われていましたが、ついに…。でも諦めない。
痛かったかな。ごめんね。
ぷうがどうしたいかわからない。私の選択は正しいのだろうか?間違っている?
ごはんを食べられないことが増えました。大好きだって知っていたのに、長生きして欲しいからあげなかった、焼いたマグロ、鮭、茹でた鶏の笹身。食べてくれるならなんでもいい。お願い食べて。
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ウエットフードは数回に分け、少しずつ食べました。
もっと早く好きなものたくさん食べさせてあげればよかった。ごめんね。
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帰宅すると水溜りがあちこちに。掃除しながらため息。帰ったらすぐに抱きしめてあげればよかった。わざとじゃない。ぷうは何も悪くない。老いるということはそういうことだった。
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ため息なんかついてごめんね。私が早くに気をつけてあげればよかった。
トイレ行くの大変だったよね。段差もしんどかったね。
そして、歩けなくなりました。
それでも生きて欲しかった。そばにいて欲しかった。もっと食べて、お水をたくさん飲んで。お尻汚れたらお母が拭くし、洗うから。
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膝の上が大好きなのに、腕枕が大好きなのに、ひとりで寝かせるようになりました。ぷうはいつもお母を見ているのに。
汚れたって濡れたっていいのに。もっと抱っこしたらよかった。ごめんね。
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そして、起き上がることもできなくなりました。寝たきり…。それなのに、ぷうを置いて仕事に行かなくてはいけません。
ごめん…。
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奇跡を起こしてくれたことがありました。寝たきりだったぷうが、起き上がり、自力でごはんを食べ、そのまま私の膝の上に。ありがとう。たくさん抱きしめてしばらく膝の上のぷうを撫でまわしました。
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いよいよその時がくるかもしれない…。
覚悟しなくてはいけないのかなぁ。
声が出なくなりました。鳴かない…。また病院へ。20年以上お世話になっている先生。休診日も診ていただいたり、出勤時、預かっていただき半日点滴していただいたり。オムツをしようか相談したときは、「蒸れてかわいそうだよ。」とぷうのことを考えてくださった信頼する先生。その先生が暗い暗い表情。
「今日の診察代は結構です。」
受付でそう言われ、ろくにお礼も言えず泣きじゃくり出てきてしまいました。
わかってはいる。もう…。だけど諦められない。
仕事を辞めて介護に専念しよう。明日休みをもらえば3連休。休み明けに会社に言おう。
そして連休初日、1時間毎にシリンジでスープを。30分毎にお水を。
友人に教えてもらった、床ずれ防止の手作りウォーターベッドに寝かせ少しの時間日向ぼっこを。その間に部屋の片付けなどを済ませ、またシリンジタイム。
残り時間が少ないなら、もっと早くそばにいることができたらよかった。ごめん。
明日もしっかり介護しよう。ちょっと腹ごしらえ。寝ているぷうを見ながらキッチンで桃を立ち食い。そう言えば、私最後にいつごはん食べたっけ?
なんか様子がおかしい。ぷうの表情が。
慌てて抱きしめました。よかった。息をしている…。でも…。
私の腕の中で静かに静かに息を引き取りました。
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桃なんか食べていてごめんね。でも、間に合ってよかった。決めていたんだよ。数日前から。その時がきたら、ちゃんと言おうって。これだけは。
「ぷう、ありがとう。大好きだよ。」
親孝行な子。無職になる前に…。なにか察したのかなぁ?3連休の2日目。明日1日ふたりでいられる。とっても仕事にならなかったと思う。この日を選んだの…?
あれから2年9ヶ月。
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1日2回、笹身や鮭をぷうの祭壇に供え、花と線香を絶やさないことだけが私に出来ること、と泣き暮らしていましたが、2匹の保護猫の里親になり、少しずつちゃんと暮らせるようになりました。もう二度と別れは嫌。こんな哀しい思いをするのは耐えられない。そう思っていましたが、ぷうのいない生活、人生初の一人暮らしに耐えられない…。体の一部が切り離されたよう。
ぷう、いい?
見た目は全くぷうに似ていない子たち。似ていたら比べてしまう。腕枕は嫌。ぷうの場所だから。ぷうの祭壇に乗らないで。
最初は葛藤しながらでしたが、今ではミニタワー、ベッド、トイレもぷうのお下がりを使っています。腕枕ももちろん。
ぷうはお母の世界一。
だけどこの子たちも世界一。
あの日、火葬場に行く日の朝方夢を見ました。私の膝に手をかけたぷうが5匹の仔猫を出産し、天国にいる私の父がその場に居合わせ仔猫たちを拭いてくれるという夢。
また出逢っていいんだよね。
お母が幸せに暮らしていることが
あたしは1番嬉しいよ。
きっと、そう言ってくれる。
泣いたっていい。悔やんでしまうことは仕方ない。けれど。あの子を安心させてあげたい、今はそう思います。
「ペットロスの会を開いて欲しい。」
先日相談を受けました。今、進めています。きっと泣いてしまう。うまく伝えられるかわかりません。みんなで、ゆっくりいきましょう。頑張り過ぎず、心にため込まず、ゆっくりと。
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大切な家族だから最後まで愛を込めて。
最後にかける言葉は
「ごめんね」よりも「ありがとう」
愛猫ぷうの七回忌法要
ちいさな家族にありがとう 虹の架け橋ぷう