さ〜くら、行ってきます!ただいま!

さくらの果てなき夢

これは、県外の多頭問題の現場から保護され懸命に病気と闘った、猫のさくらちゃんと、最後まで献身的な介護をし愛情を注いだご家族の日記です。

 

さくら息をひきとりました。
沢山のエールを頂きここまで歩んでこれました。
皆様に感謝申し上げます。

 

さくらは木曜日からずっと起きつづけていました。
シンドさもあったと思いますが、寝るように促すと決まって起き上がろうとしていました。

低体温になって身体が追いついてこなくても、さくら🌸はまだ生きる気満々でした。
そんな子に現実を受け入れ、別れを諭すように子守唄を歌わなければならないことは…とても辛かったです。

ああすればよかった、あれをしなければよかった…。

生きたい想いを沢山沢山伝えてもらい、微かに見える希望の光を掴み取って行く為に、日々選択しなければならない重みを感じながら歩んできましたが、今となっても後悔しかありません。

ここ数日のさくらは
極度の脱水から、結局は急性腎不全の症状がみられ…
循環器の問題に加え、腎機能低下でオシッコが作れなくなり、昨日再び肺水腫へと移行していったと思います。

微量の色の薄いお漏らしが始まってから、急性腎不全になっているかもと思い、毒素を出してあげたくて、心臓の為に処方されていた利尿剤を半量…投薬しましたが、既にオシッコを作る機能がなくなってしまっていたようで、消極的な投薬は何の役にも立ちませんでした。

皮下注射ならいくらか楽にしてあげられる…とは思いましたが
さくらの身体の機能低下を考えると、もう自宅で酸素を供給してあげることしかできませんでした。

昨日のお昼
仕事から帰るまで間に合わないかも…
と思っていましたが、帰ると、首をこちらに向け、眼をゆっくりパチリと開閉…サインをくれました。

…嬉しかったです。

お昼からは、何度か気管に粘着ヨダレなどの分泌物が詰まっているようで、外から触れても明らかに何かがあり、度々窒息しそうになっていました。

私は正直迷いました。

でも、さくら🌸はどんな時もこちらに顔を向け、しっかりと眼をみて、手を伸ばし、ジタバタして苦しい!…と訴えてきます。

それを見た父ちゃんが叫びました。

『病気やない!詰まってる!これを見過ごすんか!』

考える猶予もない状態で、気がつけば2人でさくらを支え、頭を若干下にし…
呼吸が苦しくて大きく開いた喉に向かってシリンジで水を噴射…
若干吐き出させ…
すぐさま酸素マスク…

一か八かで苦痛を取る為に苦痛を与える方法しかとれないことを謝りながら…
少しスッキリしたさくらとその後の時間を過ごしていました。

詰まりが通ってからは
肺水腫の酷い呼吸困難が度々さくら🌸を襲い、時間の経過と共に酸素マスクを外せない状態になっていきました。

酸素室を用意していましたが、それでは追いつかず、又、こちらに手を伸ばしてくることもあり

呼吸が落ち着いたタイミングで、いつものベッドをウォーターベッドにし、呼吸困難時に酸素マスクでしっかりと顔を覆うことにしました。

呼吸が恐ろしく辛いさくらにとって、ウォーターベッドは楽だったようで、ギリギリになってしまいましたが用意できてよかったと思いました。

もう身体を起こすこともできないけれど
極度の呼吸困難に陥る度に前脚を伸ばしてしがみつき

『苦しい!まだ生きるのに!助けて!どうして⁉︎』
…とさくらは言っているようでした。

1時間おきに交代で仮眠しようと言いながら…
あまりに頻繁な呼吸困難に寝ることも忘れ、必死に酸素マスクを持ち続け、呼吸が落ち着いたら安堵し…しばしさくらと話をしたり、子守唄を歌ったり…

あまりに辛い現実に、眠らせてあげたいと何度も何度も思い、さくらと眼を合わせ、パチリパチリと眼を開閉しながら寝るふりをしてみせると、少しは眼を閉じてくれ…

私なりの解釈で『ハナミズキ』を何度も静かに歌いました。

 空を押し上げて 手を伸ばす君 五月のこと
 どうか来てほしい 水際まで来てほしい
 つぼみをあげよう 庭のハナミズキ
 薄紅色の可愛い君のね
 果てない夢がちゃんと 終わりますように
 君と好きな人が 百年続きますように

さくら…
もう一緒に寝るで…

私がそう言って眼を閉じたことで、さくらはそれを受け入れたように見えた。

と、父ちゃんが言ってくれたことだけが、哀しい救いです。

最期は循環器のポンプが弱くなり、完全にストップ…。
それを見て酸素マスクを離し、さくらの名前を何度も呼びました。
完全にストップしてからも、さくらは酸素を取り込もうと口を数回動かし…もう見えていなかっただろうけど、しっかり前を見据えて動かなくなってしまいました。

ずっと眠れてない娘を眠らせてあげたい親心に反し、さくら🌸は眼をあけて生きていたかったのだろうと思えば思う程、謝ることしかできない日々が、本当に終わってしまいました。

終始…
『あたちのニャン生これからなのよね!』

しか伝わってこないさくらのさくららしい最期だったようにも思います。

昨日はさくらのどこにこんな力が残っていたのか…
と思う程、最期の力を振り絞って、さくらは生きていることの価値を必死に伝えてくれたと思います。

これまでさくらに想いを寄せて下さった皆様に…

『穏やかな最期を迎えることができました』
と、ご報告できず、本当に申し訳ありません。

あまりにも真っ直ぐに闘い続けるさくら🌸を見続けて…誰も望んでいない最期でも、さくらのありのままをお話ししなければいけないと思いました。

辛い話になってしまい本当に申し訳ありません。

同時に、さくらが身を以て伝えてくれたことを、代弁したいと思います。

どうかどうか、愛猫ちゃんを安易に外に出し、感染症に感染させ、結果、偏見や区別や病気に苦しむ猫生を背負わせないでください。

外の世界で重篤な感染症に感染した子達は、本当に辛い猫生が待っています。

ましてや飼猫でありながら愛されずに過ごしてきたさくら🌸は、余生を幸せに暮らしても良さそうなものが…

ひとつでも大変なのに、感染症の諸症状、リンパ腫、心臓病、腎臓病と…最期の腎臓病は投薬により引き起こしてしまう状態にまで…結果的に私達が導いてしまいました。
真っ直ぐなさくらを前に言い訳はできません。

さくら🌸を通じて…
人の行動が愛猫の命を左右することを、重く感じ命と向き合って頂ければ幸いです。

今日はさくらを看取ってから仕事に向かいました。

さ〜くら🌸いってきます。
ただいま〜🌸🐾😊

……涙が止まりません。

冷たくなったさくらと今夜はまだ話し足りない話をしたいと思います。

多頭飼育問題の現場から猫たちを救う活動をしているご夫妻の日記https://www.facebook.com/groups/1307769285935031/

最後まで読んでくださりありがとうございます。さくらちゃんからのメッセージ、ご家族の想いがみなさんの心に届きますように。

さくらちゃん、生まれてきてくれてありがとう。

生きてくれてありがとう。よく頑張ったね。